修学旅行生の山形市立第三中学校の生徒さんに出前授業を行いました。
日時:2017年5月11日 木曜日 11時~12時
対象:3年生(30名)
場所:江東区文化センター 第3会議室
講師:高橋純也
ファシリテーター:実利用者研究機構 岡村正昭
授業内容
・思い込みに気付ける講話
・想像力を働かせるワーク
<活動レポート 高橋記>
今回はいつもお世話になっている実利用者研究機構が修学旅行生の受け入れを行うということで、
GRICとしてもお時間をいただけることとなりました。
生徒さん達は会場に向かうバスの中でみんなで楽しく合唱されていたようで、
その雰囲気も残しつつ、なごやかな感じで授業が始まりました。
前半は実利用者研究機構の岡村さんがユニバーサルデザインについての話と、
視覚障がい者疑似体験を行いました。
そういったことを踏まえてGRICの話に入りましたので、よりイメージが持ちやすかったのではないかと思います。
衣類の片づけの話では、どこに衣類を置けば全盲の私が問題なく気付いて片付けることができるかを
みんな真剣に考えてくれました。
・椅子の上におけば、たたんだ衣類が崩れることなくそのままか片付けられるんじゃないか。
・タンスの前なら、すぐに片付けられて楽じゃないか。
・ベッドの上なら広くていいんじゃないか。
など、想像力を膨らませて最も良いと思う場所を考えてもらいました。
その際に、私の都合だけじゃなくて、奥さんの手間も考えて置き場所を選ぶと更に良いですよと
私が話すとみなさんびっくりした様子でした。
質問も色々と出ました。
・目が見えるようになりたいと思いますか。
・一番困っていることは何ですか。
・引ったくりにあったりしたらどうするんですか。
など、聞きづらいことをストレートに素直に聞いてくれたことが、私は大変うれしかったです。
そして私の予想外の回答に、やはりみなさんびっくりしてましたよ。
一番盛り上がったのは、私が眼が見えている時にできなかったことが、
目が見えなくなってからできるようになったことの話でした。
いったいなんだろう??ということで、ここでも想像力をフル回転させて色々と考えてくれました。
・コミュニケーションが得意になったんじゃないか。
・記憶力が良くなったんじゃないか。
・お化け屋敷が得意になったんじゃないか。
など、ありえそうな回答はいくつか出ましたが、なかなか正解にはたどり着けません。
みんながギブアップして私が正解を発表すると・・・
みんな固まってました(笑)。
できそうにないことができるようになるという話の中で、みんなの私生活における改善の考え方として、
心に留めておいてもらえるとうれしいです。
最後は、「障がいは人ではなく環境が作り出すもの」として、岡村さんにまとめていただきました。
環境を限られた資源で工夫していくことで、良い関係性を築いていけるということが、みんなに伝わっていれば幸いです。